NiGHTS かきこ一覧

[1]
name: ＴＫＪ (330かきこ, +0.20甘)
date: 2007/11/10 20:28:24
さいてん : ８（かなり面白いなこのゲーム）

【レビューその３３０】「とてもいいゲームだが万人向けではない」
セガマークⅢで「アレックスキッド」。
メガドライブで「ソニック　ザ　ヘッジホッグ」。
そしてセガサターンでは「ナイツ」が誕生した。
ただ、この「ナイツ」の登場時期にはすでにＦＦのプレステへの投入が発表されており、同ゲームやサクラ大戦などの大作を以ってしても広がりつつあったプレステとの差を詰めることはできなかった。

夢の世界「ナイトピア」を縦横無尽に飛び回るアクション性はとても素晴らしく、幻想的で綺麗なグラフィック（センスが良いという意味。ポリゴンは若干粗い）や音楽も秀逸。
ステージクリア後のリプレイ時の音楽には聞き惚れたものです。
Ｌ・Ｒボタンによるアクロバット飛行などの細かい演出や、ちょっとクールな感じだが憎めないナイツの仕草や表情も見事にヒットしている。
プレイし始めのときは正に夢の世界を飛んでいるような感動を覚えることでしょう。

昔アニメかなんかで主人公の少年が夢の中で町の中や想像の世界を自由に飛ぶシーンを見ましたが、このゲームはそれを再現してくれたと言ってもいいでしょう。

し・か・し、このゲーム、はっきり言ってかなり厳しいです。
ナイツには体力の概念はなく、ダメージを受けた場合は残り時間が５秒減るというシステム。
それは悪くないのですが制限時間そのものは実はなかなか厳しく、先の面では決まった行動パターンをきっちり組み立てないとレベルＣ以上でのクリアはかなり困難。
この制限時間の厳しさはナイツ本来の面白さを大幅に削いでいます。

特にボス戦では制限時間をオーバーすると問答無用のゲームオーバーで、コンテニューはないのでエリア１からやり直しになります。

①ボス戦が始まる。
　　　↓
②制限時間が１２０秒しかないので、パターンの構築すらできず意味が分からないまま負ける。
　　　↓
③エリア１からやり直し。（以後①～③の繰り返し）

は　っ　き　り　言　っ　て　や　っ　て　ら　れ　ま　せ　ん！

せめてボス戦だけでも残機制にすべきだったのではないでしょうか。

「ナイツ」をレビューするにあたって、せめてエンディングぐらいは見てからと思ってプレイしてましたが、ボスに負けてからのやり直しはペナルティとしては厳し過ぎました。
その度に最初からやり直すというのは苦痛以外の何者でもなかったです。
あっ、ちゃんとエリオットとクラリスの２キャラでクリアだけならしましたよ。

そういえば同じセガのアクションゲームで「ボナンザブラザーズ」というゲームがあったが、このゲームも制限時間の厳しさにより「見張りに見つからないように隠れながら進む」というこのゲームならではの醍醐味を味わうことができず、まるで押し込み強盗のような強引なプレイをしなければ絶対にクリアできないという仕様だった。

この「ナイツ」もそれと同じで「製作者自らがゲーム本来の魅力を削いでしまった」という部分が若干ながら出てしまったようです。
一言で言えばもっと「余裕」が欲しかったですね。
せめて１度クリアしたステージは制限時間なしで自由に好きなだけ飛べるモードがあればよかったのに・・・。

それでも「クリア条件の厳しさ」を除けばアクションゲームとしては秀逸で、アクションゲームが好きな人には是非プレイして欲しいゲームです。
Ｗｉｉで続編が出るとのことなので、サターン版での問題点を改善してくれることを期待したい。

『NiGHTS』にさいてんするの